25.再自宅療養、再々出社

退院後、療養するにあたり自宅での環境を整えることにしました。それまでは、ソファーの一角に座っていたのですが、リクライニングのできる専用の椅子を購入して、昼寝もできる様にしました。そして、脇机とテーブルを用意して、パソコンや読書なども移動することなくできる様にしました。いわばコックピットです。


そして、化膿性脊椎炎が完全に回復していないため、腰痛があるために洗面所で顔を洗うなど腰を曲げる姿勢が取れないので生活を補助する器具が必要となりました。購入したのは、風呂の椅子を背もたれの付いたものに交換、それと立ち上がり補助手すりです。ベッドからの立ち上がり時などに使用します。全て通信販売での購入です。


風呂の椅子を購入するときに、浴槽に取り付け可能な手すりが有ることを発見しました。浴室の手すりは工事をしないと取り付けできないと思っていたので、将来的には必要かなとは思っていましたが、かなりお金もかかることから先延ばしにしていました。日常生活用品の購入補助制度もありますが、以前、車椅子を購入するときに、市役所の担当者に聞いてみた時の感触から、手続きが面倒なことなど、簡単に利用できる制度ではないと思っていたので諦めていました。それが、わずかな価格で、簡易な方法ではありますが、取り付けができるのです。これにより浴槽に浸かることができるようになりました。浴室は滑りやすいために転倒予防のため、浴槽には浸かっていませんでした。そして、それまではシャワーのみで寒い冬は辛いものがありました。さらに、浴槽の掃除も自分で出来るようになりました。これも、それまでは家族にやってもらっていたので、少しだけ家族の負担軽減ができました。


回復状況は、最初の入院後より良好でした。退院時、500m位歩くのがせいぜいでしたが、1ヶ月位で2km位歩けるようになりました。産業医との面談後、9月12日が再々出社の日と来まりました。約半年で復帰が叶います。最初の入院時は約1年かかりましたので、かなり早く復帰が叶うことになります。


これ以降は、今のところほぼ順調に来ています。ただし、2,017年1月からステロイドに追加して免疫抑制剤を服用することになりました。再燃前のステロイドの最低量が、1日12mgでしたが、このところ1日10mgでずっと来ていました。しかし、悪化に向かうのではという状況が現れはじめたため、ステロイドを増量するか免疫抑制剤を追加するかと話になり、免疫抑制剤でお願いすることにしました。再入院までは、顕著に現れたステロイドの副作用があまりなかったのですが、再入院時に出現した症状は、ほとんどステロイドによる影響と思われたからです。


皮膚筋炎に使用される免疫抑制剤は、アザチオプリン、シクロフォスファミド、タクロリムス、メトトレキサート、シクロスポリンA、ミコフェノレートなどがあります。

それぞれ、

①アザチオプリン

保険適用があり、古くから使われています。

②シクロフォスファミド

保険適用がありますが、長期使用で発がん性の問題があり、欧米では殆ど使われていません。

③タクロリムス

間質性肺炎を合併している場合に保険適用があります。筑波山の土壌から発見された日本発の免疫抑制剤です。

④メトトレキサート

世界的に今日の関節リウマチ治療の基幹薬となっている薬です。日本での認可が欧米より10年位遅れました。日本は認可に大変時間がかかり、ドラッグラグと呼ばれて問題となっています。新薬が常に良いというわけではありませんが、認可されるまでの間、多くの患者が苦しんだことを考えると問題だと思います。

⑤シクロスポリンA

タクロリムスと同じような効果の薬です。

⑥ミコフェノレート

欧米ではよく使われているようですが、日本での使用実績は少ないようです。

この中でどの薬を使用するかですが、どの薬が合うかは、ほぼ使って見ないとわからないようで、医師の経験などで使用薬を決めているようです。

私の場合は、保険適用があるものからと言うのが原則とのことだったので必然的にアザチオプリン(イムラン)になりました。結果は、使用を始めてから8ヶ月位になりますが、それからはずっと安定していますので、効果があるものと思われます。

免疫抑制剤を使った感想としては効果を体で感じることはないが、悪化することも無かったので効果があるのだろう、と言った感じです。


ステロイドとイムランの使用経緯です。

2,016年6月3日~ ステロイド 1日 10mg

2,017年1月20日  イムラン開始 1日 50mg

    5月26日  ステロイド 1日 9mg

    7月21日  ステロイド 1日 8mg

気分はいつもハットトリック ~皮膚筋炎闘病記~

50を過ぎてこんな人生が待っていようとは、 普通のサラリーマン生活を送り、定年も見えてきた50代半ば、指定難病である「皮膚筋炎」になってしまいました。まさか自分がいわゆる「難病」になるとは夢にも思っていませんでした。 この先どの様にこの難病と付き合っていくか、貴重だった時間が余ってしまっている今、闘病記録の整理と、同類の病の人に何かの参考になればと思い闘病記を書いてみることにしました。

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