14.入院生活2

長い入院生活を送りましたが、その過ごし方についてです。


退院近くなって教えていただいたことによると、私はその病棟では2番目に入院期間が長くなっているということでした。

この病院は高度急性期医療を担う病院で急性期の治療を終えた患者は他の医療機関へ移ることとなっています。

私が入院した病棟は神経内科で、脳梗塞の人が多く入院していました。リハビリ中心の治療の段階になると他の病院へと転院してゆくのです。このため、多くの人をお迎えしては、お見送りをしました。


院内での生活の方ですが、長期入院が確定したところで「今までできなかったことができる時間をいただいたと思って過ごし方を考えて下さい」と。看護師に言われました。

たしかにその通りと、有り余る時間をどの様に過ごすかは自分次第です。

特に夜が長いです。この病院の消灯時間は夜9時から翌朝6時までです。ところが、高用量のステロイドを服用していると全然眠れなくなり。3時間程度で目が覚めてしまうのです。夜1時位に目が覚めて眠れなくなると、夜があけるまで本当に長いものがあります。


そこで

・ラジオを購入

もちろん病室にテレビはありますが、消灯時間内は見てはいけないことになっていますし、有料のため料金も結構なものとなります。入院中のテレビ料金だけで十分ラジオが買えるな、と言うことで、ラジオを購入することにしました。

一流日本メーカーのそれなりのものを購入しましたが、後からよく調べたらラジオは中国製のものがお薦めでした。

個人の感想ですが、国内メーカのものは質感が高いと言うメリットはありますが、中国製のものはコスパが高く、受信感度なども国内メーカのものと比較して同等か、それ以上の感じです。


・読書

この病院では、週に1回巡回図書が各病棟まで廻って来てくれます。

私の場合、自由に歩いて良い範囲が病棟内とされていたため、助かりました。ステロイドを高用量服用していると感染症にかかりやすくなります。外来の方へ行くと感染の可能性が高くなるために実施している措置です。

どうしても読みたいものは、家族に頼んで買ってもらうということになります。それと夜のために、読書用のライトを買ってもらいました。


・音楽

これは前から持っていたウォークマンを持ってきました。タブレットでも音楽を聞くことは可能ですが、私の持っているものではこちらの方が良かったです。


・そして食事のこと

いわゆる病院食と言われるものになるわけですが、私にはこの病院の食事が口に合いました。会社の食堂より良かったです。毎日、工夫されたメニューのものが出され飽させません。それに、かなり要望に答えてもらえたりします。たとえば、朝はごはんが基本なのですが、パンへの変更ができますし、飲み物も牛乳からヨーグルトや野菜ジュースなどへの変更もできます。それにすごいのは、温かいものは保温されたまま、冷たいものは保冷されたまま、同時に提供されるのです。食事はトレーに載せられて提供されますが、トレーの左右で保温と保冷が同時にできる専用の搬送用の車に入れられて運ばれてくるのです。あらためて考えてみて、まさに文明の利器と感激しました。


こうして、約4ヶ月の入院期間をなんとか過ごすことができ、年も押し迫った12月27日に退院することができました。病院内は空調が整っているため、ずっと中にいると季節が感じられませんが、夏の終わり頃入院し、秋が過ぎ季節は初冬となっていました。病室の窓からは、白鳥が編隊を組んで飛んでゆく姿をみることもできる季節となっていたのです。それでも、これで正月は自宅で迎えることができます。

気分はいつもハットトリック ~皮膚筋炎闘病記~

50を過ぎてこんな人生が待っていようとは、 普通のサラリーマン生活を送り、定年も見えてきた50代半ば、指定難病である「皮膚筋炎」になってしまいました。まさか自分がいわゆる「難病」になるとは夢にも思っていませんでした。 この先どの様にこの難病と付き合っていくか、貴重だった時間が余ってしまっている今、闘病記録の整理と、同類の病の人に何かの参考になればと思い闘病記を書いてみることにしました。

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