8.検査づけの痛みとの戦いの一週間

病名も判明し、それを裏付けるための検査と、皮膚筋炎は癌との関連が深いと言われているため、癌がどこかに潜んでいないかを探す検査を行う怒涛の一週間が始まりました。

前にも書きましたが、この病気になってから痛みと付き合わなければならないことが多く、検査も痛みとの戦いです。主治医もこの病気「痛みの伴う検査が多いのよね」と。


極めつけが「筋生検」です。主治医が「この検査は生涯で1度だけで十分」と聞いたことがあると聞かされ、ビビりました。筋生検とは、筋肉の一部を切り取り顕微鏡で組織を調べて診断を行います。切り取る筋肉には薬品などが付いてしまうと正確な診断ができないため、麻酔が使用できません。切り取る筋肉の上のいわゆるぜい肉部分に局部麻酔を行いますが、その下の筋肉は麻酔が無い状態で切り取られるのです。しかも、局部麻酔の注射だけでも結構痛い。麻酔が効いてくると感じなくなりますが。

それは手術室で行われました。手術室に入ったことも初めてだったため、それだけでも緊張が走ります。手術台に載せられたら、まな板の鯉です。テレビのドラマ等で見たことのある照明が上にあり、ますます不安が増しますが覚悟を決めるしかありません。執刀医は、若いまだ経験の少ない女医さんで、主治医の指導のもとに実施されました。局部麻酔しかしていないので、医師の会話がすべて聞こえて来ます。「そっちじゃない」とか「そうそう」とか、なにを聞いても不安になります。それでも、手術自体は30分位で終わったと思います。意識はあるので、車椅子で病室に戻されました。最大の関門は、なんとかクリアした感じです。


「筋電図」

細い針の中に電極を入れた針を筋肉に打ち込み電流の流れ方を記録します。 これにより筋力低下の原因が、神経によるものではなく筋肉によるものであることを確認するのです。とにかく何回も針を打たれます。その上、針を打たれたまま動かす動作をされるので、さらに痛みが強くなります。


「大腸カメラ」

人間ドックなどで受けたことのある人も多いと思いますが、まず検査までの準備の段階で下剤を2リットルほど飲むことになり、これが結構つらいです。そして、この検査は、通常うまく行けばさほど痛みを伴うものではないのですが、私の場合は最後のカーブの所でカメラが通らない(腸が柔らかく伸びやすい)と言うことで何回も突かれ、そのたびに鈍い痛みが走ります。結局、最初の担当者ではうまくいかずベテランの担当者に代り、なんとか完了することができた。看護師が背中などをさすってくれましたが、苦しさもあり目からは涙が流れていました。


「胃カメラ」

これは説明の必要がないと思いますが、結構苦しいです。


そんな、こんなの検査を1日、3,4種類、約1週間に渡り実施し、ステロイドによる治療が始まるのでした。




気分はいつもハットトリック ~皮膚筋炎闘病記~

50を過ぎてこんな人生が待っていようとは、 普通のサラリーマン生活を送り、定年も見えてきた50代半ば、指定難病である「皮膚筋炎」になってしまいました。まさか自分がいわゆる「難病」になるとは夢にも思っていませんでした。 この先どの様にこの難病と付き合っていくか、貴重だった時間が余ってしまっている今、闘病記録の整理と、同類の病の人に何かの参考になればと思い闘病記を書いてみることにしました。

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